ニチレキグループ(5011)はどんな会社?高配当株としての強み・リスク・今後の見通しを分析
道路インフラ・改質アスファルトでトップシェアのニチレキグループを分析。増配傾向・PBR1倍割れ・財務健全性など高配当株としての魅力とリスクを長期投資目線で整理します。
📝 開示:筆者はニチレキグループ(5011)を保有しています。
「ニチレキグループって何をしている会社?」 「配当利回りが高いけど、買って大丈夫?」 「PBR1倍割れって割安なの?」
そんな疑問を持っている方もいるかもしれません。
ニチレキグループは、道路舗装や改質アスファルトを手掛けるインフラ関連企業です。派手さはありませんが、日本の道路を支える”縁の下の力持ち”のような存在です。
しかも近年は増配傾向が続いており、高配当株投資家から注目される場面も増えてきました。
この記事では、
- ニチレキグループはどんな会社なのか
- 何で利益を出しているのか
- 配当は安全そうか
- 今後のリスクは何か
を、長期投資目線で整理していきます。
※本記事は参考情報であり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身でお願いいたします。
ニチレキグループ(5011)はどんな会社?
ニチレキグループは、道路舗装やアスファルト加工製品を手掛ける企業です。
特に強みを持っているのが、
- 改質アスファルト
- アスファルト乳剤
- 道路補修材
- 防水技術
など。
単なる舗装工事会社ではなく、“道路を長持ちさせる技術”を持つメーカーでもあります。
ニチレキグループは何で稼いでいる?
主力は「道路インフラ」
ニチレキグループの主力事業は大きく2つです。
① アスファルト応用加工製品事業
- 改質アスファルト
- アスファルト乳剤
- 舗装補修材
などを製造・販売しています。
利益率が比較的高いのはこちらの事業です。
② 道路舗装事業
道路工事や舗装工事を行っています。
公共工事の影響を受けやすい一方、日本では今後も一定需要が続く可能性があります。
「道路を作る時代」から「直す時代」へ
ここはニチレキを考えるうえで重要なポイントです。
日本は人口減少が進んでおり、新しい道路を大量に作る時代ではなくなりつつあります。
一方で、
- 老朽化した道路
- 劣化した舗装
- 橋梁や防水
など、“補修・維持管理”需要は今後も続くと考えられています。
つまり、
「新設需要」ではなく 「維持管理需要」
がテーマになっているわけです。
ニチレキグループは、この流れと相性が良い企業とも考えられます。
ニチレキグループの業績推移
売上は長期で見ると右肩上がり
2008年3月期の売上は459億円でした。
それが2026年3月期には759億円まで増加しています。
急成長企業ではありませんが、インフラ関連企業としては比較的安定した推移です。
利益率が意外と高い
営業利益率を見ると、
- 2021年:12.79%
- 2022年:10.98%
- 2025年:8.28%
- 2026年:7.80%
と、舗装・土木関連としては比較的高水準です。
これは単なる工事会社ではなく、材料メーカー機能を持っていることが影響している可能性があります。
2026年3月期決算をどう見る?
2026年3月期決算では、
- 売上高:758億円(前期比0.1%増)
- 営業利益:59.2億円(前期比5.5%減)
- 純利益:42.9億円(前期比11.4%減)
となりました。
売上はほぼ横ばいでしたが、利益は減少しています。
減益の理由は「原材料高」
会社側も説明している通り、
- 原油価格
- 原材料価格
の高騰が利益を圧迫しました。
アスファルト関連企業なので、原油価格の影響を受けやすい構造があります。
一方で、
- 製品価格見直し
- 工事価格への転嫁
- 原価管理
にも取り組んでおり、利益悪化を抑えようとしている様子も見えます。
財務はかなり健全
ニチレキグループの魅力のひとつが財務です。
自己資本比率は64.9%
2026年3月期の自己資本比率は64.9%。
一般的にはかなり高い水準です。
利益剰余金も厚い
利益剰余金は710億円。
長年の利益蓄積があるため、配当余力にも安心感があります。
ただし、近年は負債が増えている
ここは注意点です。
2024年までは有利子負債が10億円台でしたが、
- 2025年:197億円
- 2026年:182億円
まで増加しました。
これは積極投資や設備投資などの影響と考えられます。
実際、2025年は投資CFが-125億円と大きく増えています。
それでも依然として健全
とはいえ、
- 自己資本比率64.9%
- 有利子負債比率22.86%
を見る限り、現時点で過度な不安を感じる水準ではなさそうです。
ニチレキグループの配当は魅力?
高配当株投資家が最も気になる部分かもしれません。
配当はかなり増えている
配当推移を見ると、
- 2020年:34円
- 2021年:38円
- 2022年:42円
- 2023年:50円
- 2024年:70円
- 2025年:75円
- 2026年:80円
- 2027年予想:85円
と、かなり強い増配傾向です。
自社株買いも積極的
2026年は24億円の自社株買いも実施しています。
配当だけでなく、株主還元全体への意識も見えます。
PER・PBRから見た割安感
2026年3月末時点では、
- PER:14.06倍
- PBR:0.75倍
です。
PBR1倍割れは注目ポイント
- 財務健全
- 黒字継続
- 増配傾向
にもかかわらず、PBRは1倍割れ。
市場からかなり慎重に評価されているとも言えます。
なぜ評価が低いのか?
考えられる理由としては、
- 建設・舗装セクターの人気が低い
- 成長期待が高くない
- 景気敏感株
- 原材料高リスク
などがあります。
逆に言えば、
「地味だから割安放置されている」
という見方もできるかもしれません。
ニチレキグループのリスク
もちろんリスクもあります。
原材料価格リスク
アスファルト関連企業なので、原油価格高騰の影響を受けやすいです。
価格転嫁がうまくいかないと利益率が低下する可能性があります。
公共投資依存
道路関連企業は、
- 国
- 自治体
の予算に左右されやすい側面があります。
急成長株ではない
AI・半導体のような爆発的成長を期待する銘柄ではありません。
むしろ、
- 安定
- インフラ
- 配当
を重視するタイプです。
ニチレキグループは高配当株としてどう?
個人的には、
「派手ではないが、長期でじっくり持つタイプの高配当株」
という印象です。
向いている人
- 安定配当を重視したい
- インフラ関連株が好き
- 地味な割安株を探している
- 長期保有前提で考えている
向いていない人
- 値上がり益を最優先したい
- 急成長株を探している
- ハイテク株中心で投資したい
まとめ|ニチレキグループは「地味だけど強い」高配当株かもしれない
ニチレキグループは、
- 道路インフラ需要
- 比較的高い利益率
- 強固な財務
- 増配傾向
を持つ企業です。
一方で、
- 原材料価格高騰
- 公共投資依存
- 景気影響
などには注意が必要です。
だからこそ、
「派手な成長株ではなく、安定したインフラ系高配当株としてどう考えるか」
が投資判断のポイントになりそうです。